「Wild West」(A Nonfiction Companion to Magic Tree House #10: Ghost Town at Sundown) 書評・感想・レビュー:【英語多読:初級】アメリカ西部開拓時代の歴史を英語の児童書で学ぼう!

大人の英語多読に最適。アメリカ西部開拓の歴史をコンパクトに学びながら、英語の勉強をしよう!

Amazon.co.jp: Wild West: A Nonfiction Companion to Magic Tree House #10: Ghost Town at Sundown (Magic Tree House: Fact Trekker Book 38) (English Edition) 電子書籍: Osborne, Mary Pope, Boyce, Natalie Pope, Mones, Isidre: 洋書

 

『Wild West』(A Nonfiction Companion to Magic Tree House #10: Ghost Town at Sundown)

Mary Pope Osborne著, Natalie Pope Boyce著, Isidre Mones (イラスト)

「Fact Tracker」シリーズとは

このシリーズは、物語を楽しむ児童書Magic Tree House Book」シリーズの副読本。物語の舞台となった歴史上の出来事や時代を詳しく解説する。

「Magic Tree House Book」では、世界中の歴史的な時代や空間に、8歳の兄Jackと7歳の妹Annieがタイムスリップして入り込み、冒険をしながら謎を解いていく。副読本もあわせて読むことで、ストーリーの実際の背景が深掘りでき、楽しみながら歴史の勉強になる。

なお、副読本とはいえ、元の物語のストーリーを知らなくてもまったく問題はない大人読者には、むしろこの本こそメインに読んでほしい

 

本の内容

本書では、アメリカで西部開拓が徐々に進んでいく流れの解説からはじまる。まず、1700年代後半の開拓初期におけるダニエル・ブーンの功績、罠師・猟師・毛皮商人であったマウンテンマンの役割、ゴールドラッシュやホームステッド法で加速した開拓民の西部流入について、それぞれコンパクトに説明する。

そして、ネイティブ・アメリカンの多くの部族の居住地域マップや、生活様式・文化の説明から、インディアン移住法インディアン戦争による先住民の迫害の歴史までが描かれる。

オレゴン・トレイルなどを通って入植者が増えていく経緯や、幌馬車で川や山を越えていく様子、その後の開拓民が新たな生活を築いていき、町となっていく流れも興味深い。当時の写真と共に味わい深く紹介されている。

開拓民といえば、なんといってもカウボーイの存在感が大きいだろう。鉄条網がなかった時代のカウボーイの仕事の様子や、チザム・トレイルなどのルートを通って、数千頭もの牛を、テキサスからカンザスなどに運ぶキャトル・ドライブについて、基本事項がここで学べる。

また、西部劇でもおなじみの保安官アウトローについても、バス・リーブスやワイアット・アープ、ジェシー・ジェイムズの個別の紹介と共に説明される。

西部劇や西部開拓時代に興味のある人で、基本から学びたい人、知識はあるが基礎的な英語で学んでみたい人には、強くおすすめしたい本だ。

この本から初めて、次にこの本に出てくる固有名詞(例:ダニエル・ブーン、オレゴン・トレイル、チザム・トレイルなど)を、本や映画で深掘りしていくことをおすすめしたい。

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